賃貸物件を探すときには、立地や間取り以外にも建物の構造にも注目してみましょう。
今回は、アパートやマンションでよく用いられる構造の鉄骨造(S造)について解説します。
メリットとデメリット、注意点を理解しておくことは、快適な暮らしにつながります。
建物の基本知識を身につけて、ご自身の理想にあった賃貸物件をお選びください。
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鉄骨造(S造)の賃貸物件に住むメリットについて解説していきます。
軽量鉄骨と重量鉄骨の違いもあわせてご説明していきますので、理解を深めていきましょう。
広々とした空間・採光がとりやすい
鉄骨造(S造)とは、柱や梁の構造に綱製の骨組みである鉄骨を用いた構造です。
Steelの頭文字からS造とも呼ばれます。
壁で構造を支える必要がないため、広々とした空間を確保できるメリットがあります。
また、鉄骨造(S造)は、綱材の厚みにより2つの種類に分けられ、6mm未満の綱材を使用したものを「軽量鉄骨造」、6mm以上の綱材を使用したものを「重量鉄骨造」と言います。
軽量鉄骨造はアパートや低層マンションに使われることが多く、対して重量鉄骨造は規模が大きい高層マンションなどに適した構造です。
重量鉄骨造はとくに、建材自体が強く大きな力に耐えられるので、壁と壁との間隔をあけることが可能で、軽量鉄骨造以上に広い空間を作ることが可能です。
厚い綱材は強靭であるため使用する鉄骨の本数は少なく、必要最低限のシンプルなデザインが設計できます。
個室が多くあるより、ひとつの部屋が広々として開放的な間取りを選びたい方にはおすすめです。
また大きな開口部を設置することが可能なので、採光が取りやすく部屋が明るくなります。
家賃が安価な場合が多い
鉄骨造(S造)は木材のように自由に形が変えられないため、工場で生産されたものを現場で組み立てる「プレハブ工法」が用いられることが多いです。
材料を工場で大量生産し現場で組み立てる作業工程なので、作業コストを削減でき、家賃が安い傾向があります。
現場で天候に左右されることも少なく、無駄がないので着工から完成まで素早く工程が進みます。
できるだけ家賃を抑えたい方は、構造を鉄骨造(S造)に限定してお部屋探しをおこなってはいかがでしょうか。
地震に強い
鉄骨造(S造)に使われるは綱製素材は強靭であり、建材自体が粘り強い特徴があります。
そして揺れを吸収する性質から、地震で建物が倒壊する危険性が低いメリットがあります。
また、建材の特徴だけでなく、構造の仕組みにも耐震性を高めている理由があります。
軽量鉄骨造は、柱と梁の他に斜めの力を補強する筋交いを用いた「ブレース構造(トラス構造)」が一般的です。
筋交いを通して三角形をつくることで、耐震性が高い建物になります。
さらに重量鉄骨造であれば、柱と梁で建物を支えられるため、筋交いを使わない設計でも耐震性があります。
地震が多い日本では、ご自身や家族を守るために耐震性を重要視されている方も多くいらっしゃいます。
防災意識が高い方に、鉄骨造はおすすめです。
鉄骨造(S造)の賃貸物件に住むデメリット
次に、鉄骨造(S造)の賃貸物件に住むデメリットについてご説明します。
遮音性能が比較的低い
建物の主要構造の木造・鉄筋コンクリート造(RC造)・鉄骨造(S造)のなかで、もっとも遮音性能が高いのは鉄筋コンクリート造です。
鉄骨造(S造)は木造より防音性が多少優れていますが、鉄筋コンクリート造ほどではありません。
そのため、集合住宅では足音などの生活音が近隣に漏れやすいデメリットがあり、騒音に気を付けることが大切です。
反対に室内にいても近隣の騒音を感じやすいことも注意点に挙げられます。
交通量が多い通りや近くに工場やイベント施設などがある場合は、どのくらい生活に影響がでるか内見のときに確認してみましょう。
暑さ・寒さを感じやすい
鉄骨造(S造)は通気性と断熱性が比較的弱いため、外の気温が室内に影響しやすいデメリットがあります。
夏は暑く、冬は寒くなる注意点があり、空調設備の利用頻度が高くなりやすいです。
冷房や暖房の光熱費がかかる可能性があることを頭に入れておきましょう。
耐火性が低い
鉄骨造(S造)は耐火性が低いデメリットがあります。
鉄は燃えることはなく火事に強いと認識されがちですが、鉄は一定時間熱にさらされると変形し柔らかくなり強度が急激に落ちる欠点があります。
燃焼時間が長くなると建物が倒壊する恐れがあるので、万が一の場合の避難ルートは確認しておくことは大切です。
鉄骨造(S造)の賃貸物件に住むときの注意点や対策
鉄骨造(S造)は遮音性が低いデメリットがあることがわかりました。
近隣との騒音トラブルを未然に防ぐことや、外部からの音を感じにくくする対策が快適に生活するポイントです。
デメリットの騒音を回避する方法や注意点をご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
騒音対策①騒音が気になりにくい部屋を選ぶ
お子さまがいらっしゃるご家庭はとくに、足音が階下の住人に響きやすいことが注意点に挙げられます。
ご自身の部屋からの騒音によるトラブルが気になる場合は、1階の角部屋を選ぶことがおすすめです。
足音が響く心配が少なくなります。
また、内見のときに部屋の遮音性を確認してみましょう。
防音材や遮音材を用いて建物自体に音が伝わりにくい対策が施されていれば、近隣トラブルは起こりにくいでしょう。
上下左右が空室の場合や新築の賃貸物件の場合は、他の部屋へどの程度影響するか実際に確かめてみるとよくわかります。
壁をノックしてみたときの響き方や、窓を閉めたときにどのくらい外部の音が聞こえるか注意点をチェックしてみましょう。
騒音対策②防音グッズを取り入れる
防音グッズにより、ご自身でできる対策をご紹介します。
音は壁の付近、窓や床から外に漏れるので、場所に応じて適した工夫を施すことで防音効果が期待できます。
床を通じて下の階に伝わる音は、防音マットや厚手のカーペットを敷くことがおすすめです。
素材が音を吸収して音の振動を和らげます。
窓やドアに対しては、開閉部の隙間にテープを貼ることも有効な対策です。
窓から漏れる音を遮るだけではなく、開閉時の衝撃音も軽減するメリットがあります。
防音用や遮光用のカーテンを使うことも効果的です。
遮音・吸音効果があり、室内に入る音も外への騒音もある程度抑えられます。
騒音対策③家具のレイアウトを工夫する
壁から生活音が伝わることを軽減するためのアイデアとして、壁側に家具を置くことがおすすめです。
とくに背が高い本棚やワードローブは遮音性が高いです。
さらに家具の中に物がたくさん入っていると、吸音効果はアップします。
レイアウトを工夫するだけなので、お金をかけない対策としておすすめです。
ただし背が高い家具は安全性に留意することが注意点です。
寝室や倒れてドアの開閉が困難になる場所などは避け、転倒防止の対策をおこないましょう。
また、大きな音が出るピアノやスピーカーを隣家と接する壁に置かないことも注意点のひとつです。
まとめ
鉄骨造(S造)の賃貸物件のメリットとデメリットをご紹介しました。
鉄骨造は家賃が比較的安価で、地震に強いメリットがあります。
ただし、周囲の音の影響を受けやすく遮音性が低いことが注意点です。
適切な対策をすることで効果が生まれるので、快適に過ごすためにぜひ参考にしてみてください。
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