収益物件として賃貸の不動産を管理していると、心配なのが空室対策ですよね。
時代とともに入居者が求める需要は変わるため、数年前にはなかった設備でも現在では必要不可欠になることもあります。
賃貸物件の設備と聞いてまず思い付くのはエアコンですが、同じくらい需要が高まっているのが、入居者が無料で使用できるインターネット環境なのです。
そこで、「インターネット無料」が求められる背景と、導入するために必要なコストなどについてご紹介しましょう。
賃貸で「インターネット無料」を掲げるメリットとは?
近年のインターネット普及はめざましく、10代~40代の利用率は90%以上と言われています。
また、インターネット無料設備には、新規入居者を獲得しやすいという大きなメリットがあると言えます。
さらに、貸物件の家賃を下げずに物件価値を上げられるのもメリットのひとつ。
賃貸料金の値下げは、賃貸としての需要が下がったときに迫られる空室対策の最終手段です。
たとえば、築年数が経って建物が古くなった場合や、周辺に新しい賃貸物件ができた場合には、相対的に需要が低下します。
単純に家賃を安くするだけでは収益が下がるばかりですし、もし近くに安い賃料の物件ができてしまえば、それも意味がなくなってしまいます。
そんな時に「インターネット無料」という新しい設備を導入すれば、現在の賃料を維持したまま付加価値が高まるので、新規の入居者獲得だけでなく、既存の入居者も引き留められるでしょう。
賃貸物件を「インターネット無料」にするコストはどのくらい?
インターネット無料物件の多くが、固定回線を準備して各室に分ける「有線LAN」という方法です。
初期費用となる回線工事は約30万円、回線使用料やメンテナンス費などに毎月1.5万円ほどかかります。
これらのコストは業者によって違い、条件によって月々にかかる使用料が無料になるプランもあるので、契約条件の確認は念入りにしましょう。
また、賃貸物件全体を無線接続のWifi対応にすることもできます。
入居者にパスワードを配布しインターネットを使用してもらうので、各部屋の回線工事やメンテナンスが要りません。
そのため、回線工事などの初期費用は約20万円、回線使用料などの月々の支払も1万円ほどに抑えることができます。
無線接続のWifiはコストと手軽さで優れますが、鉄筋コンクリート造や戸数の多い建物だと電波が阻害されるため、接続が悪かったり、通信速度が遅くなったりする可能性があります。
低質な接続環境だと、逆に入居者にとってのマイナスポイントになってしまいますので、導入方式はよく検討しましょう。
まとめ
インターネットが普及した現在、使用にかかるコストを削減したいという需要も当然高まっています。
賃貸物件に「インターネット無料」の設備を導入すれば、そうしたニーズを持つ入居希望者を惹き付けられるでしょう。
空室対策でお悩みの方は、家賃を下げる前に、ぜひ、インターネット環境の導入を検討してみてください。