家の中にはさまざまな家電製品がありますが、コンセントが足りず、「たこ足配線」になったり、部屋中が延長コードだらけになってしまう事はありませんか?
「たこ足配線」は見た目が悪いだけでなく、漏電や感電から火災が発生するリスクもあります。
リフォームや改造は難しい印象がある賃貸住宅ですが、コンセントを増設することはできるのでしょうか?
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弊社へのお問い合わせはこちら賃貸住宅にDIYでコンセント増設はできる?
キッチンには、「電子レンジ」「オーブントースター」「湯沸かしポット」があります。
「テレビやゲーム機」「パソコンやプリンタ」「スマホの充電器」と、家の中にはたくさんの家電製品があります。
古い賃貸住宅は間取りや仕様が今と異なるため、現代の生活スタイルに合わない造りの物件も多くあります。
しかし、賃貸住宅の契約には借主に「原状回復義務」があり、基本的に自由に改造やリフォームをすることはできません。
原状回復義務とは、経年劣化や通常の生活使用によって生じた損傷を除いて、「借りている間に生じた損傷は回復して返さなくてはならない」というルールです。
しかし、コンセントの増設というのは物件の価値を高めることにもつながります。
「たこ足配線」は火災のリスクもあるため、そのリスクが下がる事は大家さんにとってもメリットとなるでしょう。
そのため、交渉次第では大家さんや管理会社から許可が得られるケースもあります。
交渉の際をスムーズに進めるためには、費用を借主が負担すると良いでしょう。
また、どこにどういうタイプのコンセントをつけるのか、図面や写真などを用意して説明しましょう。
さらに、増設したコンセントに関しては原状回復の必要はないという旨を書面で確認をとっておけば、退去時の原状回復費用を心配せずに済みます。
くれぐれも、大家さんや管理会社に無断で工事をすることがないようにしましょう。
DIYでコンセント増設は可能?
ホームセンターに行くとコンセントカバーが売っていますし、インターネットで「コンセント増設 DIY」と検索するとたくさんの検索結果が出てきます。
DIYで自分で工事ができれば、費用が安く済みそうに思えますよね。
しかし、基本的にはDIYでのコンセント増設はできません。
コンセントの増設は感電などの危険を伴う作業となるため、「電気工事士2種」の資格が必要です。
電気配線工事は、日常的に業務で行なっていない人がおこなうと、施行ミスが起こりやすくなり、漏電などの事故につながるリスクがあるため、必ず専門の業者に依頼しましょう。
なかには、大家さんや管理会社が建物を建てた建設会社など業者を指定するケースもあります。
専門の知識や技術を持った電気工事業者に依頼し、事前に図面などを作成してもらうことで、安全に工事ができますし、大家さんや管理会社との交渉もスムーズに進みやすくなるでしょう。
賃貸住宅にコンセントを増設する方法
賃貸住宅にコンセントを増設するには、大きく分けて3つの方法があります。
●1.コンセントの差し込み口を増やす
●2.既存のコンセントから分岐する
●3.分電盤から直接配線する
●この3つのうち、2.3に関しては配線をどのように設置するかによって大きく費用が異なってきます。
コンセントの差し込み口を増やす方法
コンセントの場所はそのままで、差し込み口が不足しているだけという場合には、コンセントの差し込み口の多いものに変更することが可能です。
新しいコンセント器具を用意して、内部の配線をつなぎ直します。
既存の配線を変更する必要がないため、最もコストの安い方法です。
また、大掛かりな工事も必要ないため、大家さんとの交渉もスムーズで、賃貸住宅の場合はもっともポピュラーな増設方法です。
ただし、エアコンや電子レンジ、ドライヤーなど消費電力の大きい電化製品を使用すると、配線の電気容量を超えてしまい、分電盤のブレーカーが落ちやすくなってしまいます。
交換をおこなう場合は、配線の電気容量と使用電力のバランスを確認する必要があります。
壁の表面に配線を這わせる方法
新しく増設したい場所まで壁の表面に配線を這わせることで、コンセントを増設する方法です。
既存のコンセントから分岐して増設することが多くなりますが、分電盤から直接専用の配線を引くことも可能です。
差し込み口を増やすだけの工事よりは高くなりますが、既存の壁を壊さずに増設できるため、比較的コストの安い増設方法。
壁に這わせた配線の上にはカバーを設置しますが、壁の色やコンセントの位置によってはカバーが目立ってしまうため、見栄えが悪くなってしまうというデメリットがあります。
そのため、増設したい箇所が1~2箇所と少なく、既存のコンセントから距離が近くて配線が短くて住む場合、配線が家具などで隠れやすい場合などに適しています。
増設したい場所まで壁の中に配線を通す方法
既存の電気配線や分電盤から、壁の中に配線を通してコンセントを増設する方法です。
壁の表面に配線がないため、見栄えがよくなります。
増設したい箇所が既存のコンセントから遠い場合や、使う家電の消費電力が大きいため、分電盤から直接配線したい場合などはこの方法が適しているでしょう。
ただし、工事のためには一部壁を壊し、再度補修する必要があるため、電気工事そのものよりも壁の補修費用が大きくなってしまいます。
部分的な工事により、既存の壁紙と色が合わなくなってしまう可能性も。
さらに、壁を工事するという事は大家さんや管理会社との交渉が通りにくくなるというリスクもあり、賃貸住宅ではあまり一般的な方法ではありません。
なかには柱に穴を開けて配線を通す電気工事業者がいますが、これは構造に関わる柱の場合は住宅の耐震強度などに影響を与える可能性があるため、絶対にやめましょう。
注意点
コンセントを増設することで生活は便利になりますが、使用する家電製品が増えれば電気を使いすぎてしまいますので、必然的にブレーカーが落ちやすくなってしまいます。
この場合は、アンペア数を変更する必要があります。
アンペア数の変更自体は電力会社に申請すれば無料でできますが、後々のトラブル防止のため大家さんや管理会社に事前に相談し、工事内容の許可をとりましょう。
賃貸住宅にコンセントを増設する際の費用
コンセントの交換や差し込み口を増やす方法
もっとも費用が安く、短時間の工事で済みます。
商品代と出張費、施工費を合わせても5,000~8,000円程度です。
壁の表面に配線をしてカバーをつける方法
見栄えはあまり良くないものの、比較的工事費用を押さえやすい方法です。
新しいコンセント代に加えて、配線とカバーの代金が必要となります。
既存のコンセントから分岐するのか、分電盤から直接配線を通すのかや、増設する場所までの距離にもよりますが、出張費や施工費を合わせるとおおよそ12,000~16,000円程度が相場です。
既存のコンセントと近い場所に増設したい場合などに適しています。
壁の中に配線する方法
もっとも見栄えが良い反面、費用のかかる方法です。
電気部品や配線工事に加えて、壁の補修費用が大きくかかるためです。
石膏ボード代やクロスの張り替え代などが加算されるため、工事の規模やクロスの材質などによっても費用は大きく変わってきます。
費用もかかり、大家さんとの交渉も難しくなりますが、うまくいけば生活利便性はもっとも高くなる方法といえるでしょう。
分電盤(ブレーカー)を交換する場合
商品代に加えて屋内の分電盤交換工事費、屋外から屋内までの引き込み工事費など合計で20万円程度の費用が必要です。
まとめ
賃貸住宅であっても、管理会社と大家さんと交渉し、合意が取れればコンセント増設は可能です。
たこ足配線や延長コードの多用は火災のリスクにもつながるため、家電製品が増えて生活が不便と感じる場合は、コンセントの増設を検討してみると良いでしょう。
その際は、後々のトラブルを防ぐためにも、専門の知識・技術を持った電気工事業者に依頼しましょう。
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