賃貸物件の契約は期間が定められており、契約の満了が近づくと更新手続きが必要になります。
その際、更新料の支払いを求められることがありますが、そもそも更新料とはどういった費用なのか、気になる方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、賃貸物件における更新料について、払うことで得られるメリットや、相場とあわせて詳しく紹介していきます。
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まずは、契約更新で発生する更新料とはどのようなものなのか、以下の3つに分けて詳しく解説します。
●更新料の概要
●更新料が必要な理由
●更新料の支払い義務
更新料の概要とは
更新料とは、賃貸契約を更新する際に借り主側が貸主に対して支払う費用を指します。
一般的に賃貸契約は、2年間を契約期間としていることがほとんどで、契約期間が満了したときには契約を更新する必要があります。
その手続きの中で発生するのが更新料です。
更新料が必要な理由とは
更新料は、法律で義務づけられたものではありません。
しかし実際は多くの賃貸契約で、契約更新の際に更新料の支払いを求められます。
この更新料は一般的に、毎月の家賃を安く抑えるためのものであり、長く部屋を提供してくれているオーナーに対する謝礼的な意味が込められているとされています。
借り主側から見ると、月々の家賃負担を軽くしてもらい気に入った部屋に住み続けられるメリットがあります。
そういった意味では、更新料がない物件は、更新料を含めた家賃が設定されていると考えることもできます。
更新料があるかないかは、更新料を毎月の家賃に上乗せして支払うか、更新のタイミングでまとめて払うかの違いであるともいえそうです。
更新料の支払い義務とは
更新料は法律で定められたものではありませんが、賃貸契約を結んだ際の契約書に、「更新の際には更新料を支払う」と記載されていれば、支払い義務が生じます。
法律で決められたものではないから拒否できるのでは、と考えるかもしれません。
しかし、契約を結んだときに説明を受け、署名捺印をしている以上は契約を守る必要があります。
反対に考えると、契約書に更新料についての記載がなければ、支払い義務はないということです。
更新料の支払いを求められたときには、契約書に更新料についての記載があるかを確認してみると良いでしょう。
賃貸契約で更新料を払って更新するメリットとは
賃貸契約で更新の時期が来ると、更新料を払って更新するか、ほかの物件に引っ越すか迷う方も少なくありません。
しかし、賃貸契約で更新料を払って更新すると、以下のようなメリットがあります。
●家賃を下げてもらえる可能性がある
●引っ越しにかかる手間と出費を抑えられる
●住み慣れた部屋で暮らし続けられる
それぞれ詳しく見てみましょう。
家賃を下げてもらえる可能性がある
更新料を払って更新する最初のメリットとは、家賃を下げてもらえる可能性があることです。
アパートやマンションの集合住宅は、さまざまな事情から、同じ建物内であっても家賃にだんだん差が出てくることがあります。
たとえば空室が長く続いていて入居者が見つからないときには、オーナーは家賃を下げることで空室を埋める場合があります。
とくに建物の築年数が古くなってくると、新しい物件と同じ家賃では入居者にアピールできなくなるので、家賃が下がる傾向があるようです。
同じ集合住宅内であっても、部屋タイプが違うケースでは交渉が難しくなりますが、同じ部屋タイプであれば家賃交渉をしてみるのも手段の一つです。
同条件であるにもかかわらず自分の部屋の家賃が高ければ、オーナーはその理由を論理的に説明する必要があり、同じ価格まで家賃が下がる可能性は十分考えられます。
更新のタイミングには賃貸情報を確認し、同じ部屋タイプの家賃を調べてみるのがおすすめです。
引っ越しにかかる手間と出費を抑えられる
2つ目のメリットは、引っ越しにかかる手間と出費を抑えられることです。
更新料を払うのがもったいないといった理由から、引っ越しを考える人は少なくありません。
しかし、引っ越しをするのにもそれなりのコストがかかります。
新しい物件を探し、部屋が決まったら引っ越し業者の手配をして、荷造りや荷出し、新居に運び入れたら今度は荷ほどきと、引っ越しにかかる手間と時間は膨大です。
場合によっては、新しい部屋にあわせた家電や家具に買い換える必要もあるでしょう。
引っ越しをする場合には、電気やガスの変更手続き、役所での転出、転入の手続き、各所に住所変更の届け出などの手間も発生します。
そういった手間ヒマやコストを考えると、更新料を払って住み続けたほうが、はるかに安くつくことも考えられます。
更新をしないのが、更新料が惜しいといった理由だけなら、引っ越しにかかる時間と費用と比較検討してみるようにしましょう。
住み慣れた部屋で暮らし続けられる
契約を更新することで得られる3つ目のメリットは、住み慣れた部屋で暮らし続けられることです。
隣人とのトラブルがある、家族が増えたので部屋が狭くなったなどの理由があるなら別ですが、問題がないなら今の環境を手放す理由はありません。
新しく物件を探して引っ越した先に、どんな人が住んでいるのか、どのような環境なのかは住んでみるまでわからないことです。
引っ越した先の隣人の騒音がうるさい、上の階から子どもが走り回る音がするなど、引っ越してから「前の部屋がよかった」と後悔しても、もとの部屋には戻れません。
なにも問題なく生活できている今の状況は、ラッキーなことだともいえるのです。
現状に満足しているのであれば、今の快適な環境を維持することを選びましょう。
賃貸における更新料の相場とは
賃貸における更新料は法的な決まりはありませんが、相場は存在するのでしょうか?
ここからは、更新料の相場について解説します。
更新料の地域による相場の違いとは
更新料は、地域ごとによって相場が異なることが特徴です。
2018年(平成30年)に民間企業が全国174万件を対象に実施した、賃貸借契約の更新料の調査によると、全国平均の更新料は0.31カ月分となっています。
更新料なしの物件をのぞいた場合では、0.89カ月分が平均です。
更新料ありの物件割合は34.6%に対し、更新料なしの物件割合は65.4%と、全国的に見ると更新料なしの物件が多いことがわかります。
更新料を定めているのは関東地方に多いことが特徴で、更新料あり物件の割合は、東京都では71.5%、千葉県では67.8%と、全国平均の2倍近くとなっています。
福岡県の更新料の相場とは
福岡県は、そもそも更新料を設定している物件自体がそれほど多くありません。
少し古いデータになりますが、国土交通省が2007年(平成19年)に行った調査によると、更新料を設定している物件の割合は23.3%、更新料の平均は0.5%となっています。
福岡県では、更新料がない物件を探すのは、それほど難しくはなさそうです。
まとめ
賃貸契約の更新で発生する更新料とはどのようなものなのか、更新料を払って更新するメリットと、相場などをあわせて紹介してきました。
更新料とは、契約を更新する際に支払うオーナーに対する謝礼金の意味合いが強いものです。
しかし、更新料がないからお得かというと、そういうわけでもありません。
更新料を払いたくないからと引っ越しをすると、今ある快適な住環境を手放すことにもつながります。
最終的に更新するかしないかは、今よりもいい環境を得られるかどうかで検討するのがおすすめです。
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